2010年10月16日土曜日

後始末の大変さ

東 大作
「平和構築―アフガン、東ティモールの現場から」
岩波新書

を読了。

・Peace Enforcement:「平和執行」。軍隊が強制的に介入し、紛争を終結させようとする武力行使。
・Peace Making:「和平調停」。紛争を停止させ、和平条約の調印を促し、国家再建につなげるための交渉や調停。
・Peace Keeping:「平和維持」。紛争停止・和平条約調印後、治安維持のための軍隊・警察派遣。
・Peace Building:「平和構築」。紛争後の地域における統治機構の再建支援、紛争再発防止、平和定着化。

という分類は非常に参考になった。

 「平和執行」や「和平調停」なんかはニュースでも扱われることが多いが、「平和維持」や「平和構築」なんかはほとんど聞かないので、この手の分野は日本では度外視されているのだろう。

 また、実際の平和構築の過程で、公正な外部アクターが居たほうが有利だとか、再建される統治機構の「正当性」(Legitimacy)が治安や経済情勢に左右されるだとか、考えてみれば当たり前のことだが、興味深かった。

 そういう意味では、よくDDRと言われる

・Disarmament:「武装解除」。
・Demobilization:「動員解除」。
・Reintegration:「社会復帰」。

軍事的要因の除去だけでは解決できないやっかいな問題なのだろう。

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